紳也特急 60

〜今月のテーマ『コンドームのトリビア』〜

●『10万アクセス突破』
○『人類が初めてコンドーム(らしきもの)を使用したのは紀元前?』
●『コンドームは医者の名前』
○『日本でのコンドームの歴史は江戸時代から』
●『世界で消費量の一番多い国は中国』
○『世界最大のコンドームブランドはイギリス』
●『コンドームは高くない』
○『コンドームアレルギーもある』
●『コンドームにはピンホールもない』
○『コンドームの種類は無数?』

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●『10万アクセス突破』
 2002年1月に「紳也’s ホームページ」を開設後、2年と7ヶ月でアクセス数10万件を突破しました。アクセスカウンターの説明には「前回と同一のIPアドレスからアクセスした場合、カウントアップはされません。」とあるので実際にアクセスしてくれた実数をそれなりに忠実に表しているということになるようです。紳也特急の29号で「ホームページを持とう」と言ってからあっという間の期間でしたが、これからもHPの充実に努めて行きたいと思っています。
 10万アクセスの余韻に浸っていた時に、拙著の「OCHINCHIN」が8月放送の「トリビアの泉」という番組で取り上げられるかもしれないという話が舞い込んだり、中山秀征さんのラジオ番組「中山秀征プレゼンツ 愛してJAPAN!」東京FM8月7日土曜9時30分〜放送予定に出させていただき、コンドームの話をする中で「コンドームのトリビア」といった視点でいろんなことを聞かれました。そもそも「トリビア」という言葉も「トリビアの泉」という番組もよく知らなかった私でしたが、あらためてコンドームのことを整理する中で、「そうだ。何よりコンドームということに興味を持ってもらうことが大事で、興味、関心が生まれれば自ずとコンドームをもっと使ってもらえるようになるんじゃないか。では、簡単な『コンドームのトリビア』を考えてみよう」ということになり、今月のテーマとしました。なお、内容については、オカモト、不二ラテックス、相模ゴム、SSL、等のHPの中味やメーカーの方の資料を参考にさせていただいていることをお断りしておきます。

『コンドームのトリビア』

○『人類が初めてコンドーム(らしきもの)を使用したのは紀元前?』
 これにはいろんな説があるようです。紀元前1220年にエジプトで使っていたという壁画があるとか。ただし現在のように避妊や性感染症予防が目的ではなくペニスを虫刺されなどから保護したり、身分や地位の証として用いられていたのではないかと考えられています。西暦100−200年頃のフランスの洞窟の壁画にもそれらしき絵があるそうです。記述として残っているのは16世紀の中頃、イタリアの解剖学者ガブリエル・フェロピオが「リネンで作った亀頭覆いを梅毒の予防に用いた」と著書に書いており、それがコンドームの始まりとする説です。(ちなみに梅毒の予防にコンドームは必ずしも有効ではないので勘違いの無いようにお願いします。)

●『コンドームは医者の名前』
 コンドームという言葉の由来としては17世紀の医師だそうです。イギリスの王様であったチャールズ2世が数多くの愛妾に子ども産ませ、世継ぎ問題にもなりかねない状況になったため、イギリスの医師(Dr.CondomあるいはQuondam)が魚の浮き袋でペニスを覆うことを考案しました。この医師の業績をたたえて「コンドーム」と命名されたとか。この場合はコンドームの使用目的は避妊ということになるのでしょう。

○『日本でのコンドームの歴史は江戸時代から』
 1840年(江戸時代)にゴム製のコンドームが登場し、日本では「四つ目屋」という型録(カタログ)に、「懐妊せぬ道具用型」とあり、絹の亀頭帽子の様なものだったと考えられています。ということはこの頃から避妊という意識があったんですね。1903年(明治36年)性病(花柳病)の流行を抑えるために日本花柳病予防協会(現在の性の健康医学財団)が設立されました。1909年(明治42年)国産初のゴム製コンドームが出現し、1934年(昭和9年) 現在のコンドームの基礎となるラテックス製コンドーム(ハート美人:今でもこの銘柄はあります)が誕生しました。この頃は主に性病予防具として用いられていました。ちなみに性病予防法は1948年に公布されました。
 同じ1948年に公布された優生保護法により、受胎調整運動が推進され、1950年頃(昭和25年頃)から避妊具としての需要が高まりました。このような社会的な運動を受けて1954年に社団法人日本家族計画協会が設立されました。日本でコンドームが避妊用具として定着したのはこのような歴史からのようですが、これからもっとコンドームを定着させるには「コンドーム普及法」でも作らないと効果はないのではないでしょうか。

●『世界で消費量の一番多い国は中国』
 全世界でのコンドーム総消費量は58億個です。コンドーム消費量の多い国は、中国(11.5億個)、インド(9億個)、日本(5.8億個)、アメリカ(4億個)、ブラジル(1.4億)の順ですが、総消費量58億個を世界の人口82億人と対比してみると、赤ちゃんからお年寄りまでの全部の人口一人当たりの年間消費量は0.71個となります。大量消費国での人口一人当たりの年間消費量を比較すると、中国が0.89個、インドが0.85個、アメリカが1.35個、ブラジルが0.76個、日本は4.55個、と日本がダントツに使用率が高いという結果です。しかし、日本で性的にアクティヴな年齢のコンドーム使用率を調査してみると50〜80%程度ですので、コンドームの使用率を高め、避妊や性感染症予防をさらに徹底させる必要があります。
 一方で、欧米では避妊にはピルという考え方が根強いことから、コンドームの使用率が高くないという結果が出ていますが、そのアメリカでも中国、インド、ブラジルと比べ使用率が高いのは性感染症予防への意識が高いからでしょうか。また、カトリックをはじめコンドームの使用を認めない宗教もあります。どうしてコンドームを認めないという教えが入ったのか興味がありましたが、ヨーロッパでのコンドームの歴史を見ると、当初コンドームの主たる目的が性感染症予防で、コンドームを用いるということは性的な遊びをすることで倫理的、宗教的に許されなかったのかなと何となく理解できました。

○『世界最大のコンドームブランドはイギリス』
 最近日本進出したSSL International Plc (SSL /イギリス)というメーカーでDurexというブランド名でコンドームを売り出している会社が世界一のシェア(22%)を持っています。その他の海外ブランドとしてはTrojan(Church &Dwight Co./アメリカ)、Life Style(Ansell/オーストラリア)、等がありますがまだ日本に進出していません。何となく日本のコンドームが(質も量も)世界一と思いがちですが、量という点では上手がいるんですね。ちなみに日本のコンドーム総出荷量は約10.5億個で、55 %が国内出荷、残り45%は海外へ輸出出荷されています。
 余談ですが、先に紹介したSSLはDr.Scholl’sというブランドのストッキングを販売していますが、コンドームの達人がコンドーム装着法の紹介に使っているチャンピオン君の材料として使われています。そのメーカーが世界一のシェアをもったコンドームメーカーとは知らず、達人も勉強不足と反省させられました。今度、チャンピオン君にDurex製品を装着してみようと思います。

●『コンドームは高くない』
 日本では価格の幅が大きいのですが、3ダース1,000円のパックを買えば、1個28円になりますが、外国だと28円で一日暮らせるところは少なくありません。1ダース1,000円だと1個83円、2,000円のパックだと167円と少し高くなりますが、コンドームの価格差は性能の差ではないので、タバコ2本分の価格で健康を保てるすばらしい小道具です。もっと使ってもらいたいですね。欧米での価格はほぼ日本の市場価格と同じだそうですが、東南アジアではそこの物価なりの値段になっていて日本から見れば安く、感覚的には日本の1/3くらいだそうです。
 一方で、エイズ予防対策の重要性が叫ばれるようになってからは、国によっては、自国はもちろんのこと、他の国、あるいはNGO等がコンドームを買い上げ、住民に無料提供している地域もあります。中国やインドでは国策として避妊用にコンドームを無償、あるいはかなり安価で提供しているそうです。それでも使用率が高くないのは、意識と知識の問題でしょうか。

○『コンドームアレルギーもある』
 現在のコンドームはラテックス製かポリウレタン製のいずれかです。ラテックスゴムとは天然原料で、ゴムの木から採取した樹液を精製しゴム分60%・水分40%の状態にし、ゴム分子を活性維持させるためアンモニアを加えた溶液をいいます。一方でポリウレタンは、化学品原料です。
 どちらを選ぶかは消費者の好みですが、ラテックスアレルギーがある人にとってはポリウレタン製のコンドームの出現は朗報でした。ラテックスアレルギーはコンドームでも言われていますが、医療関係者が使っている手袋の多くはラテックス製で、そのアレルギーがある外科医は手術が出来ないという問題がありました。使ってみると皮膚が荒れる、ただれる、痛い、といった症状が出る人はぜひ違う原料で出来ているものを使っていただきたいと思います。

●『コンドームにはピンホールもない』
 コンドームは何より品質、安全性が重要になります。そのため、今や世界のコンドームはISO規格4074に合わせて製造されています。エイズウイルスのようにすごく小さい病原体もありますのでピンホールでさえもあっては困りますので、穴が開いているか否かを検査しますが、穴の有無を目で確認することは不可能です。そこでゴムが電気を通さないという性質を使って、コンドームと同じ型になっている金属の棒にコンドームを装着し、電気を通した水の中に漬けます。もし目に見えない程度の小さな穴が開いていれば、その穴を通して電気が流れますので穴があるか否かがわかるという仕組みです。これは全数検査だそうです。
 さらに、抜き打ち検査として、更なるピンホール検査、空気がどれくらい入るのか、水漏れがあるのか、といった検査をして品質が確保されています。

○『コンドームの種類は無数?』
 オカモトの「ゼロゼロスリー」、不二ラテックスの「リンクルゼロゼロ」、相模ゴム工業の「サガミオリジナル」、はいずれも薄さ0.03ミリです。一方で厚さ0.1ミリのものもあります。光るコンドームもあれば、暖かいコンドーム、スーッとするクールタイプ、ボツボツがついているのから、ペニスの形そのものタイプ、ノータッチもあれば香りを楽しむものまでといろいろあったりと、本当に選択肢が増えましたね。
 皆さんはコンドームの何を楽しみますか?