常に考えたい「何故」と「根拠」

常に考えたい「何故」と「根拠」

感染対策の意味を説明できますか
 新型コロナウイルスの感染予防策として「3密」ということが繰り返し言われてきました。では、3密はどの感染経路(飛沫、エアロゾル、唾液、接触(媒介物)感染)を予防するためのものでしょうか。「いやいや、全部です」と思った方は今一度感染予防策を丁寧に勉強してください(笑)。
 確かにカラオケルームで飲食をしながら盛り上がっていると、飛沫、エアロゾル、コップを間違えて唾液、食べ物に付着した接触媒介物感染も起こるでしょう。だからカラオケ禁止、アルコール禁止といった感染機会の禁止や自粛が繰り返されてきました。しかし、3密でも、お互いが背中合わせなら飛沫感染は起こりません。いやいや、エアロゾルは、ずっと背中合わせじゃないですよね、ものも食べます、といった反論が繰り返されてきた結果、人と人がつながって生きているこの社会が分断の一途をたどっています。

誤解を生む対策の数々
 マスクで、手洗いで、換気で、アクリル板で何感染を予防しようとしているのでしょうか。お店やイベント会場に入るとき、当たり前のように行われている体温測定ですが、平熱にもかかわらず、感染している上に他の人に感染させる可能性がある人は熱がある人の13倍もいます。手洗いや環境消毒が徹底されていますが、誰のウイルスが、どこから、どこへ、どうやって感染するのを予防するために行っているのでしょうか。レジでコイントレーを使用することが当たり前になっていますが、このことのリスクを考えたことはありますか。ゴム手袋をしてサービスをしてくださる方が増えていますが、その方たちが手袋を消毒しているのを見たことがありません。

「盲点」「死角」が生まれたのは
 洗面所の蛇口を介して新型コロナウイルスの集団感染が発生したという報道の中で、「盲点」や「死角」といったことが言われました。しかし、医療機関での感染症対策の常識として、蛇口の栓を手や指でひねるというのは論外です。今でこそ手をかざせば水が出る自動水栓は当たり前ですが、病院ではレバー式の蛇口の栓は当たり前とされてきましたし、今でも基本中の基本です。

常識を伝える難しさ
 あなたが「常識」と思っていること、他の人が全く知らない、認識していないことっていろいろありますよね。長年、小学校、中学校、高校、大学、専門学校はもちろんのこと、大人や専門職に普及啓発をする中で、常に自分に言い聞かせてきた言葉が「自分の常識は他人の非常識と思え」でした。特に専門職と言われる人たちほど同じ専門職からの言葉を聞く耳を持っていただけないことが少なくありません(涙)。「そんなの常識」と片付け、「何故」と「根拠」までを共有できないため、表面的には同じ理解と誤解されてしまうことがあります。
 感染予防を伝えることは決して容易ではありません。だからこそ、できることを一つずつ、考えながら積み重ね続けましょう。