紳也特急 125号

~今月のテーマ『How to はつ恋』~

●『龍馬の気配り?』
○『初恋』
●『小6で○○○』
○『みりの彼氏が』
●『ひとりでできるもん』

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●『龍馬の気配り?』
 先日、2010年のNHKの大河ドラマ「龍馬伝」で坂本龍馬を演じる福山雅治さんのオールナイトニッポン「魂のラジオ」に出演させてもらいました。もちろんテーマは「HIV/AIDS」。福山さんは何年もの間、この番組の中でエイズを取り上げ、ルーマニアに行ってはHIVに感染した子どもたちの支援もされてきたとか。私の友人&患者のパトのことも知っていました。その番組の中でHIVに感染している当事者の方やそのご家族からメールや電話があり本当にHIV/AIDSが広がっていると実感させられました。
 そのお一人の20代半ばの女性は2年前の番組の前日にHIV感染が分かりパニック状態で番組に電話をしてきたそうですが、その後ちゃんと医療機関にかかり、今は新しい彼氏と幸せにしているということでした。HIVと共に生きている人が恋愛をし、当たり前のように出産する時代になったことを、医療現場にいる専門職だけではなく、リスナーの方にも感じてもらえたのではないでしょうか。
 もう一つHIV/AIDSの現実を伝えてくださったのが60歳代のご両親がHIVに感染していることが分かったという女性からのメール相談でした。ご両親が今後加齢とともに介護が必要になった時にそのようなサービスが受けられるのかと心配されていました。HIV/AIDSは若者の病気と思われがちですが、厚木市立病院に限らず、全国的にも年配の方の感染が増えていることをお伝えするとともに、実際に訪問看護やデイサービスなどの福祉的なサービスを利用している方もいらっしゃるので、ご両親が介護サービスが必要になった時にはそのような体制が地域で出来上がっていることと思いますよとお話をさせてもらいました。
 魂ラジで一番うれしかったのは福山さんの細かい心配りでした。いつも通りコンドーム柄のネクタイをしていたので番組の最初のつかみとしては話題にもなりよかったのですが、騒ぐ周りに対して「別に好き好んでやっているんじゃないですよね」と福山さんにフォローしてもらいました。確かに「うけ」や「つかみ」としてコンドーム柄のネクタイをしていますが、「コンドーム柄のネクタイが好きか」と聞かれれば、他のネクタイの方が好きというのが本音です。芸能界は華やかに見えますが、どこにも増して周りへの気遣いが求められる社会です。いろんな思いで芸能界の中を生き抜いてきた福山さんだからこその言葉だと思いました。そこで福山さんの最新曲「はつ恋」にあやかって2010年の最初のテーマを「How to はつ恋」としました。

『How to はつ恋』

○『初恋』
 皆さんの初恋はいつ頃でしょうか。そう聞かれても小学校3年生の時のあの子かな。いや6年生の時のあの子かな。いやいや「好き」といった好意ではなく、「恋」となると中学校の時の○○さん、□□くんかな。いろんな思いを巡らせているのではないでしょうか。私もいつの、誰に対する恋心が初恋だったかはよくわかりません。ただ、「恋」には、特に「初恋」には「失恋」がセットでついてくるものだということだけは間違いなかったと思います。それも相手に言えないまま、張り裂けんばかりのドキドキの心臓の鼓動だけが妙に記憶に残っているものです。朝の連続テレビ小説の「ウェルかめ」でも主人公の恋心が初々しく描かれているので、現代っ子も同じような経験を重ねていると勝手に思い込んでいました。しかし、どうも最近の初恋事情は少し変わってきているようです。
 もちろん胸キュンという人も少なくないでしょうが、最初から「あきらめ」と言う人も多く、失恋する自分がみじめなので、最初から恋心を封印している人も少なくありません。恋心が成就しなかった時の情けなさ、ふがいなさ、みじめさが人を育てるということに気がつくことなく、最初から本能を捨てているのはあまりにももったいないと思いませんか。もったいないだけではなく、人として育つチャンスを放棄しているとも言えます。

●『小6で○○○』
 一方で初恋の悶々とした時期を飛び越えて行動している人も増えていると感じています。ある高校で講演した後、いつものようにメール相談が入っていました。
 「こんにちは!!今日、○○高校の講習会に来てくださってありがとうございました!!!メールをしたかったので、名前を覚えてすぐにサイトを探しました^^ フェラチオをしていて口からもしガンウィルス(子宮頚がんとHPVの関係を話したことからこうなったようです)が入っていたらどうしよう…と、怖くなりました。私は基本的にフェラチオは好きではないので、頼まれない限りはやっていません。私の友達でも数人フェラチオを経験している女友達が居ます。みんなは気にしてないと言っていたけれども・・・・・・・。不安になったので、メールしてみました。お返事待っています!!」
 何度かやり取りする中で彼女は何と小学校6年生の時からフェラをしていたとか。相手は?という私の質問に、「小6でフェラした相手は、同い年です。ませていますよ、最近の子供は!!(笑)」というあっけらかんとした返事でした。私が小学校6年生だった時にはこの世に性行為があるということもよくわからず、しかも小学生の自分がする行為では決してありませんでした。さて彼女には初恋はあったのでしょうか。彼女のその時の彼氏にも初恋はあったのでしょうか。

○『みりの彼氏が』
 別の高校で講演した時に女子生徒さん(もちろん仮名です)が手を挙げて次のように発言しました。
 「みりは生理不順なんだけど、みりの彼氏はゴムをつけてくれないんだ。生理不順なのにどうしてつけてくれないのか信じられない。何とか言ってやってください。どうして男は生理不順だとゴムをつけないのですか。」と他の200人ほどの生徒の前で質問をし、周りも特に気に留めることなく聞いていました。質問の意味も少しわかりづらい上に、彼氏がその場にいるのかもわからない状況でしたし、何よりみんなの前でそのような質問をする彼女も彼女なら、そのことを気にしないこの雰囲気は何だろうと少々混乱したコンドームの達人でした。とりあえず質問の内容について「『みり』というのはあなたのことですか?」などと確認した後に、生理不順だからこそ排卵日がわからないためコンドームが重要であることなどを説明しましたが、みりちゃんには初恋はあったのでしょうか。

●『ひとりでできるもん』
 「異性との会話の仕方がわからない」と女子生徒もいる中で真顔で質問した男子生徒さんもいました。直球の質問でしたが、まさか直球で「そんなことを聞く君はもてないぞ」とも言えず、何とかごまかしましたが、それこそ「How to 恋愛」のようなマニュアルが必要ではないかと思いませんか。そんなことを考えている時に1月に発売される週刊SPA!でアナニーとやらの取材を受けました。
 「アナニー」と聞いてもよくわからないですよね。アナルでのオナニーだそうです。「ひとりでできるもん~オトコのコのためのアナニー入門~」という、漫画がふんだんに取り入れられた本(1,429円)が何とAmazonですぐ売り切れ、すでに4刷で17,000部を売り上げているとか。今回取材をしているライターの方の分析によると、アキバ系の人たちはネットにはまっているものの、ネット情報はやはり信用できないと思っているそうです。そのため、厚さ1センチにも満たない、100ページ余の一見漫画のような本はむしろ安心して内容も信じられると考えて買うそうです。ただ、一つ気になったのが、友達との関係性の中で学ぶことができない人が本を信じ込み、アナニーなる行為は誰もがしていることとして自分もしなければならないと思ってしまうことでした。
 マニュアル本はいろんな意味で問題があります。一方で、そのライターさんに結構本気で一緒に本を作りましょうと提案しました。
 「ひとりからふたりへ~恋愛入門~」
 初恋、胸キュンを経験しよう。それこそ「How to はつ恋」です。失恋は成長の糧。もてる男と付き合いたい男の違い。女の子のきもち。もちろんコンドームをどう買い、どう持ち歩き、どう着けるか、などなど。結構売れそうだと思いませんか。
 今年の初夢は印税生活者?????(笑)。