先の「正解を覚えられない」を書きながら、ふと「『背中を見て覚えろ』は古い」ということへの疑問が沸き起こってきました。それをネットで検索すると「二流のリーダーは「背中を見て覚えろ」と言い、一流は「手取り足取り」指導をする。では超一流は?」といった記事がありました。この記事についてとやかく言うつもりはありませんが、「背中を見て覚える」人と、「手取り足取りで覚える」人と、「マニュアルがあれば覚えられる」人がいると思いませんか。
私はよくよく考えれば「背中を見て覚える」タイプでした。しかも、覚えたことが必ずしも覚えさせたい人の思いとは異なっていたと思います。「背中」というかその人のやり方を見ながら、「どうすればそのようにできるのか」と考えただけではなく、「それがベストのやり方?」という疑問を常に抱きつつ、「自分はこうやろう」という結論に至った時に初めて「覚えた」という結果がついてきました。一方で私が今の時代にそれこそ医者になり「手取り足取り」や「マニュアル」で覚えることを求められていたら発狂していたかもしれません。「手取り足取り」も「マニュアル」も実はそこに正解があります。
そのため教えている方は「前に言ったでしょ」「どうして覚えられないの」「やる気がないの」と叱責し、「岩室はちゃんと勉強する気がない、学ぼうとしていない」「この仕事に興味が持てない」「ダメ人間」というレッテルを貼られていたことでしょう。
皆さん、ぜひご自分が記憶できていることをなぜ記憶できているのか考え見てください。私は人の名前を覚えるのが本当に苦手です。一方でいろんな人とお会いしているので、「岩室さん、いつぞやはお世話になりました」と言われても「この人誰だっけ?」ということがよくあります。この原稿を書いている前日にお会いした方も話している内に私の話を3度も聞いてくださり、その中でも「Maslowの話は目から鱗でした」とありがたい言葉をかけてくださったのですが私の中では「どなたでしたっけ?」止まりです。
ぜひ「背中を見てという方法でしか覚えられない人」がいることを多くの人に理解してもらいたいと思いました。
つづく